用語集
ダイレクトブロー成形
ダイレクトブロー成形(押出ブロー成形)は、押出機から押し出されたプラスチック製品の原料で、パリソンと呼ばれる溶融樹脂を金型で挟み込み、空気を吹き込んで(ブローして)膨らませる成形方法です。
中身が空洞となる中空形状のプラスチック製品が製造されます。
この工程は一般的に「ダイレクトブロー」または「押出ブロー」と呼ばれ、パリソン(溶融樹脂)を押し出す際に押出機から直接行うことに由来しています。
また、内部に空気を吹き込んで中空な製品を作る成形方法でもあるため、「吹込み成形」や「中空成形」とも呼ばれます。
成形方法は以下の手順で行われます。
1.プラスチック製品の原料となるプラスチック粒(ペレット)を高温で加熱溶融させます。この加熱によってプラスチックは柔らかくなり、成形が可能な状態になります。通常、加熱温度は200℃近くに設定されます。
2.溶融したプラスチックを押出機からパイプ状に押し出します。このパイプ状の融けたプラスチックを「パリソン」と呼びます。パリソンは金型で成形される最終的な製品の前段階です。
3.成形機のダイスと呼ばれる射出部分からパリソンを金型内に垂れ流して、金型で挟み込みます。
4.金型に挟まれたパリソンに直接空気を吹き込み風船のように膨らませます。これによりパリソンは金型に押し付けられ、金型内の製品形状と同じ形に膨らみます。
5.膨らませたパリソンは金型内で冷却固化され、プラスチックが硬化します。
6.金型から成形品を離型する。
この工程によって、中身が空洞となる中空形状のプラスチック製品ができます。
ダイレクトブロー成形は幅広い産業と製品に使用されてます。その他の成形方法と比較して、コスト・生産効率で優位性があります。