選ばれる理由

当社は、湾曲部分や蛇腹のあるパイプやホース部品を作成するのに適した「3次元ブロー成形」向けの3次元ブロー金型の設計・製作を行う、国内有数の金型メーカーです。3次元ブロー成形は、ブロー成形の中でも非常に特殊な成形方法で、労力を省力化し、コストを抑え、軽量化も実現することができるブロー成形です。そんな3次元ブロー成形を行うための金型にはインサート（2次部品）を事前にセットすることができ、駒のスライド機構を用いることで複雑な形状の部品に対しても、高い精度を保ちながら部品一体化をブロー成形によって製造することができます。

当社では、これまでに3次元ブロー金型で培ってきた複雑機構の金型設計ノウハウと、3次元形状の部品加工技術、それに裏付けされた実績をもとに、ブロー金型に関する様々な技術提案を積極的に行っております。「こんな形状、ブローでできるのかな？」というものも、ぜひ当社にお任せください。経験豊富なベテラン職人が、特殊ブロー金型でお客様の想いを形にします。

当社の得意とする3次元ブロー成形金型では、金型とパリソンを相対的に移動させることでバリを最小限に抑えることができ、またインサート部品を事前にセットすることができるため部品の一体化を実現することができます。しかしそのためには、アンダー形状を考慮して割り型にすべきか、インサート部品の配置を前提としてスライド同士が干渉しないようにどの位置にスライドを設けるか、といった3次元ブロー成形品を実現するために、あらゆる方面から最適な金型設計をする必要があります。

上記のような非常に難易度の高いブロー成形金型の設計を数多く行ってきた経験を活かして、現在はダクトやウォッシャータンク、薬剤タンク等のブロー成形金型の設計から製作についても、様々なお客様よりご相談をいただいております。ナットや射出成形品をインサートするブロー成形金型や、板形状とタンク形状を一体成形できるようにしたり、強度や精度を向上させるための分割面の最適化など、特殊なダイレクトブロー成形用の金型の設計については、数多くの事例がございます。

3次元ブロー成形金型では、その名の通り全体が湾曲面のような3次元形状をしていることが多く、製品の収縮も考慮した上で楕円形状の加工が必要な場合もあります。当社では、湾曲面や楕円形状などの3次元形状においても、高精度な加工を行っております。現場の加工性や工作機械のスペックを考慮した金型設計をもとに、大型5軸マシニングセンタによって5軸加工を精度よく行います。

また3次元ブロー成形金型では、開口部やスライド部で駒替えをする場合も多く、様々な駒部品を加工する必要があります。当社ではそのような駒製作で培った知見を活かして、様々な金型周辺部品の加工にも対応しております。図面がない部品であっても、現物からリバースエンジニアリングによって金型部品の製造を行います。

当社では、300~1000mm程度のブロー成形品用の金型を製作するための、大型加工設備を多数保有しております。倉敷機械製CNC横中ぐりフライス盤「KBM-11XHL」や牧野フライス製5軸制御マシニングセンタ「D800Z」等の大型加工機を、治具を工夫することで斜め穴あけ加工を実現するなど、当社独自の使用方法で工作機械の可能性を広げた加工技術を展開しています。一方で三井精機製の5軸制御マシニングセンタ「Vertex550-5x」をはじめとした高精度5軸マシニングセンタ等も保有しており、高精度な金型駒の加工にも対応しております。

幅広い設備ラインナップで対応力を高めつつ、治具を工夫して特殊な加工方法を行うことで工作機械の可能性を広げて、従業員全員で知恵を振り絞りながら設備力の向上を図っております。

当社では、3次元ブロー成形金型の設計で培ったスライド機構ノウハウを活かして、簡易治工具の設計・製作も行っております。社内のちょっとした作業工程をどのように効率化しつつ精度を上げられるかを考える中で、ブロー成形品のロスカットをするための治具や、金属板曲げをするための治具など、様々な治具や装置を社内で設計し、実際に製作して現場活用しています。

一部の治工具については、お客様からの評価も高く、実際にお客様からご相談をいただいて製作した治工具もございます。当社では、ただ金型の設計・製作をするだけでなく、その前後工程やインサート部品等の関連で発生する作業の効率化提案まで行っています。こんな治工具があればいいな、という工程や作業があれば、ぜひ中越製作所までご相談ください。当社がお客様にカスタマイズしたオリジナル簡易治工具の設計開発までお手伝いいたします。