用語集
インサート成形(射出成形)
射出成形(Injection Molding)は、熱可塑性ポリマーなどの材料を加熱して溶融させ、射出機を使って射出口から金型の中に押し出し、冷却・硬化させて製品を作るプロセスです。
この射出成形の中で「インサート成形」(Insert Molding)とは、射出成形の際に金型内に射出するプラスチック部品に、他の材料や部品(インサート)を取り込む技術を指します。
具体的な方法として、射出成形の金型内に金属や他の材料でできた部品(例:金属ピン、ネジ、端子、配線、他のプラスチック部品など)をあらかじめ配置しておきます。
そして、射出成形時にプラスチックが溶融状態で金型に射出される際、同時に配置されたインサート部品もプラスチックに包まれ、一体化します。
インサート成形の利点は以下のようなものがあります。
・強度と安定性の向上:
プラスチックと他の材料が一体化することで、製品の強度と安定性が向上します。
・コスト削減:
複数の部品を別々に製造して後から組み立てる必要がなくなり、生産工程や組み立て工程の手間とコストが削減できます。
・部品数の削減:
インサート成形により、複数の部品を1つの成形品に組み込むことができます。
これにより、製品内の部品数が減少し、組み立てや管理が容易になります。
・複雑な形状の実現:
インサート成形は、複雑な形状や機能を持つ製品を効率的に作成することができる方法です。
インサート成形は自動車産業、電子機器産業、医療機器産業など、さまざまな産業で利用されています。
この技術により、高品質で複雑な製品を効率的に製造することが可能になります。