技術提案事例
抜き勾配(形状修正)
Before

金型から成形品を取り出す際は、成形品(樹脂)の温度の低下による収縮硬化に注意する必要があります。
特に凸形状ですが、成形品が冷めて収縮して固まると金型内の形状に密着してしまい、取り外しにくくなる場合があります。
スムーズに離形できない場合、成形品が擦れて摩擦痕を残したり、取り外しが手間となり成形サイクルが遅くなります。
そこで、成形不良リスクを回避した形状修正を提案しました。
After

成形品は冷却・収縮により金型に密着し、離形が困難になる場合があります。特に凸形状では、取り外し時に擦れ跡がついたり、作業の手間や成形サイクルの遅延につながります。
この対策として、金型設計時に製品へ約1度の抜け勾配を設けることで摩擦を低減し、スムーズな離形が可能になります。
必要に応じてエジェクターピン(押出ピン)を併用することで、離形不良を効果的に防止できます。