製品事例

ドローンタンク（薬剤散布）　金型

こちらは、ドローンに搭載する薬剤散布用のタンクで、ブロー成形技術を用いて製造された部品です。このタンクは、高い耐久性を求められる部品となります。

成形工程では、ブロー金型を使用し、射出成形で作られたインサート部品４個、さらにフランジナット８個をブロー金型内に配置します。

これにより、複雑な構造と機能を持つ部品が一体化で成形され、製品の組立て効率が大幅に向上しています。

パーティングラインと垂直な壁面にピンがあります。このピンにナットを挿して固定してから成形を開始する仕組みです。（インサート成形）

これらのピンは、ブロー金型における成形時に離型の障害となるため、スライド機構を導入して、スムーズな離型を実現しています。シリンダーにより、ピンが製品外に潜り、成形品と干渉しません。

金型のネジ部は、設計図がない状態で現物支給されたキャップに合わせて加工しました。

この部分は精度が求められます。現物支給のキャップに対して正確に加工を行うことで、組み立て時の適合性や機能性が保証されています。この加工には、精密な測定と高度な加工技術が必要です。

この製品は、薬剤散布用のドローンに搭載されるため、高い耐久性と薬品性が求められる製品ですが、ブロー成形で製造が可能です。

工法としては、タンクの半分ずつを射出成型で作り、その２枚を溶着して張り合わせる方法もありますが、ブロー金型を使用したインサート成形であれば、一体で成形できるので、生産性が大きく向上します。また、金型のメンテナンスの容易度も高いです。

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