製品事例

吸気バーチカルダクト　金型

一見するとシンプルなダイレクトブロー成形品に見えます。

しかしその内部には、通常のブロー成形だけでは実現できない構造が隠されています。それは大きな射出成形品をインサートして成形する技術にあります。この手法により、ブロー製品の軽量さを活かしつつ、機能性を持たせることに成功しました。

一般的にブロー成形では、複雑な内部構造を作ることが難しいという制約があります。そこで当社では、精密な射出成形品をインサートとして金型内に配置し、ブロー成形工程と組み合わせることで、不可能と思われた内部構造を実現しました。

この内部構造は、単なる空間設計ではなく、応力分散や補強、さらには製品機能の向上に大きな役割を果たしています。

このようなハイブリッドな成形を成功させるためには、金型設計に高度な工夫が必要です。ブロー金型側では、射出成形品を確実に位置決めし、成形中の圧力や熱に耐えられる固定構造を設けます。

また、インサート部品とブロー成形部の密着性・接合性を高めるため、金型内部の設計や冷却条件の最適化も行いました。

私たち金型メーカーは、クライアントの「こんなことはできないか？」という要望に、常に技術力と提案力で応えています。単に形を作るだけでなく、ブロー成形に新たな価値を生み出すことが重要になっています。

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