技術コラム
2024/08/26
ブロー成形
初心者でも分かるブロー金型の構造の教科書
今回のコラムは「金型の構造」に注目してお伝えしていきます。
金型を普段ご覧になる機会が多い方には、当たり前な内容になりますが
弊社が製造しているブロー成形金型がどういった部品から作られていくのか。
簡単にイメージしやすいように4個に分けてご案内していきます。
まず「金型本体」からご案内していきましょう。
弊社では、主に鉄やアルミから金型を作っていきます。 初めに金型の材料が会社に届きます。いえば金属の塊が金型のサイズに合わせて届けられます!
大きい金型ですと迫力あるサイズと重さでいまだにビックリしますよ!
この金属の塊を綺麗に直角に加工するのが最初の作業になります。
そして直角が出ている金属の塊をマシニングセンタで「製品の形状」に加工していきます。
お客様が求める製品の形状になるように加工していきます。
どんどん金属の塊から製品の姿が分かるようになっていく様は、見ていてすごく気持ちがいいですよ。製品の形状の加工が終わると、ぐっと金型らしくなります。
この状態でも金型として機能しそうですが、ただ形状が彫り込まれている金型で樹脂を挟み、成形しても金型本体がズレてしまい、製品の品質が悪くなってしまいます。
金型がズレるということは、製品もズレるという事です。
このズレを防ぐためにガイドピン&ブッシュを金型にセットしていきます。
ガイドピン&ブッシュは簡単に言いますと金型を挟むときの案内の役割を果たし、 金型のズレを防ぐことができます。金型の外に着けるガイドブロックもあります。
ガイドピンがピン側(左)、ブッシュが受け側(右)です。 成形する製品の品質の安定や金型の負担の軽減にもつながる大事な部品です。
そして最後に水冷について触れていきます。
水冷とは、金型本体の温度を調節するための加工になります。 金型本体に水が通る穴を全体にくまなくいきわたるように空けます。 そこを通る液体の温度を調節することにより金型の本体の温度も調節できます。
金型は、製品や成形する機械、使用する樹脂等で金型本体の温度を高温、低温にする場合がありますので金型には欠かせない加工になります。古い金型になりますと穴をあけるのではなく水槽やタンクのように金型の製品の裏に水をためて冷やす方法もあったりします。
こちらが水槽のように水を金型の製品面の裏に貯水し、金型を冷やす方法です。 こちらの方法は、最近はあまり見かけません。
以上簡単ですが4点をご案内させていただきました。 基本的に金型には、この4つの部分の加工をします。 少しでも金型のイメージが浮かびましたでしょうか? プラスチック製品の開発の時、ブロー成形がもっと身近にもっと選択肢の中に入れていただければ幸いです。
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ブロー成形では成形が難しいとされていた形状の手法変換の事例も多くございますので、お気軽にお声がけください。